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2008年12月 3日 (水)

観音のお紺と羽衣のお藤

二巾 丹後ちりめんふろしき 三人美人 黒/てぬぐい ふろしき千点以上 送料一律500円

国定忠治の無頼日記65   天保6年(1835)7月~26歳

境宿の賭場を見回ったら、新しい女壷振りが2人もいて、ほんとにたまげたぜ。

大黒屋には羽衣のお藤がいて、佐野屋には観音のお紺がいたんだ。

羽衣のお藤はおりん姉さんが仕込んだ娘で、おりんさんが田部井(ためがい)村で壷を振っていた頃、おりんさんの真似をしていた娘の1人で、おりんさんに何度も断られても諦めねえで弟子になったんだそうだ。どことなく冷てえ感じのする、ほっそりとした美人で、それがまた賭場の雰囲気にぴったりなんさ。絶対に笑ったりなんかしねえもんで、物知りの旦那が「羽衣」ってえ能に出てくる天女にそっくりだと言ったことから、羽衣のお藤って呼ばれるようになったんさ。

観音のお紺は水沢観音で有名な水沢村から出てきたんで、観音のお紺と呼ばれているそうだ。お藤とは対照的にいつも微笑している可愛い女さ。お紺は4年前に父親と一緒に境の絹市に来て、おりん姉さんとお辰の噂を聞いて、父親と一緒に伊勢屋の賭場に入ったんだ。壷を振るお辰に憧れて、壷振りになりたいと父親に言うと父親は大賛成して、すぐに大久保一家で壷を振っていたという爺さんを連れて来て、お紺に仕込ませたんだ。お紺は爺さんと一緒に賭場を渡り歩いて修行を積んで、去年の末に百々村にやって来た。おりん姉さんの目にかなって、百々一家に入ったんさ。

伊勢屋の吉祥天のお辰、佐野屋の観音のお紺、大黒屋の羽衣のお藤、3人ともいい女で、どこの賭場も賑わっていたぜ。

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