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2007年1月21日 (日)

民五郎の奴が面白えわ印を買ってきやがった

  江戸艶笑小咄集成     歌川国貞『艶紫娯拾余帖』

国定忠治の無頼日記45    天保4年(1833)正月~24歳

年が明けやした。改めて、おめでとうごぜえます。

民五郎の奴が木崎宿に遊びに行って、面白えもんを買ってきやがったぜ。『婀娜稲荷(あだいなり)』ってえわ印よ。わらい本て奴さ。春本とか艶本とも呼ばれるけどな、要するにスケベな本のことよ。

描いた奴は夜雁亭(よがりてい)さね利ってえふざけた名前を名乗ってやがる。何でも、江戸で有名な歌川国貞の弟子で、歌川貞利ってえのが本当の名前だそうだ。つい最近、木崎宿に流れて来たそうだ。国貞の弟子だけあって、腕の方はなかなか大したもんだぜ。

この本がまた面白えのよ。上中下の三巻にわかれていてな、上巻にゃア、木崎宿の女郎たちが湯浴みしてる姿や化粧している姿や客を誘ってる姿が描いてあって、中巻と下巻にゃア、女郎とお客が色んな形で、仲良く抱き合ってる図が描いてあるんさ。その客たちの中に、見た事のあるような奴の顔も描いてあるんだぜ。まったく、笑っちまったよ。

貞利って奴だけどな、美人絵も売り出して、『当世木崎美人』てえ題で、12人の女郎たちを描いてるんだ。それを見ると、みんな、いい女に描いてあってな、実際に会ってみてえって思うもんだ。まったく、木崎の親分もうめえ事を考えたもんだぜ。こいつを見たら、男どもは木崎に飛んで行くぜ。現に、うちの子分どもも鼻の下を伸ばして飛んで行きやがった。

まあ、正月だからよ、あまりうるせえ事ア言わなかったんさ。

ついでに言うと、あっしらの時代は美人絵や役者絵などの浮世絵、黄表紙や読本、滑稽本や人情本、わ印もそうだが、出版物は大抵、正月に売り出されたんさ。

国定忠次外伝・嗚呼美女六斬

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