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2006年12月29日 (金)

世良田村は最高のシマだぜ

博奕打ち 総長賭博   博奕打ち 総長賭博

国定忠治の無頼日記44     天保3年(1832)12月~23歳

世良田村に伊三郎の代貸で、弥七親分てえのがいるんだがよお、こいつを何とかして追い出しちまうべえって、今、軍師の円蔵さん考えてるとこなんさ。

世良田村にゃア、祇園さんと長楽寺があってな、長楽寺ってえのは将軍様の菩提寺なのよ。境内に権現様(徳川家康)を祀った立派な東照宮もあるんだぜ。

世良田村は長楽寺の寺領で、将軍様にゆかりのある御朱印地なんさ。それでもって、よっぽどの事がなけりゃア、八州様だろうが立ち入りできねえのよ。賭場を開くにゃア、絶好の土地ってえもんだ。世良田の村の者は他所の村より銭持ちが多いし、長楽寺の坊主たちは博奕好きと来てらアな。

6月にゃア、盛大な祇園祭りかあって、各地から名のある親分衆が集まって来て、賭場を開くんさ。そのショバ(場所)代を集めるだけでも大した実入りがあるってもんよ。

弥七と伊三郎を切り離して、うめえ具合に世良田村を乗っ取るべえと思うんだが、なかなか、いい考えは浮かばねえようだ。下手な事をしたら、こっちが潰れちまうから慎重にやらなきゃならねえ。まあ、焦らず、軍師に任せておくべえ。

歳の暮れになって、国超えしていた富五郎甲斐の新十郎が帰って来たぜ。二人は甲州方面の親分のもとを渡り歩いて修行を積んで来たようだ。得意になって、旅の話をみんなに聞かせてたよ。

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