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2006年9月29日 (金)

おりん姉さんは娘っ子の憧れの的だア

日本女侠伝 侠客芸者   日本女侠伝 侠客芸者

国定忠治の無頼日記40    天保2年(1831)10月~22歳


おりん姉さんが国定村の賭場で壷を振ったら、若え娘っ子が大勢、集まって来やがったぜ。

旦那衆が集まるんは当たりめえだけどよう、娘っ子が集まるたア、まったく、意外な展開だったぜ。

娘たちは粋なおりん姉さんに憧れて、髪形や着物の着方、帯の締め方と何から何まで、おりん姉さんの真似をしてやがる。

おりん姉さんが散歩をすりゃア、同じ格好した娘っ子がぞろぞろと後に付いて行くってわけよ。まったく、面白え眺めだぜ。中にゃア、本気に壷振りになりてえって娘っ子もいたらしいが、おりん姉さんが説得して帰したようだ。

お町の奴まで影響を受けて、おりん姉さんの真似をしてやがる。姉さんから色々と博奕打ちの話を聞いて、いいアネさんになろうと張り切ってるようだ。まあ、頑張ってくんねえってなもんだ。

侠客 国定忠次一代記

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2006年9月11日 (月)

伊三郎の弱みは女好きだってよ

伊三郎の妾

国定忠治の無頼日記39   天保2年(1831)10月~22歳

島村の伊三郎んとこに行ってたおりん姉さんが帰って来たんは一年近く経ってからだった。

予定じゃア半年もありゃア、伊三郎の弱みは握れるだんべって思ってたんだけどよお、伊三郎の奴がおりん姉さんを離さなかったらしい。おりん姉さんは伊三郎んとこで、二人の女壷振りを育てて、やっと開放されたってわけさ。

帰って来たおりん姉さんは境宿にいるとうまくねえんで、田部井村の方に隠れたんさ。

おりん姉さんの話だと、伊三郎の奴の弱みは見当たらねえらしい。てめえの手で人を殺した事もねえし、人から恨まれてる事もねえし、利根川で働く船頭や人足たちには信頼されているという。唯一の弱みは女好きで、若え妾が何人もいるらしい。

それとな、島村一家は本家と分家に分かれていて、本家は十手持ちとしての伊三郎の表の顔で、賭場は開いちゃアいねえ。分家ってえのは賭場を開いている九人の代貸たちの事で、まあ、小せえ一家の親分みてえなもんだ。伊三郎は若え者を見張り役として、代貸のもとに派遣してるらしい。

そういう組織ならうまくやりゃア、島村一家を潰す事もできるかもしれねえって、円蔵さんは言ったぜ。

まあ、あせにず、じっくりと腰を落ち着けて、やがては、島村一家をぶっ潰して、伊三郎のシマはすべて百々一家のものにしてやるぜ。

侠客 国定忠次一代記

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