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2006年8月20日 (日)

女壷振りは境宿の名物さ

国定忠治の無頼日記38   文政13年(1830)11月~21歳

緋牡丹博徒 鉄火場列伝

おりん姉さん伊三郎の弱みを探るために、島村一家に草鞋を脱いだんさ。伊三郎の奴、おりん姉さんが壷を振るって聞いて、大喜びで迎えたらしいぜ。おりん姉さんはさっそく、桐屋の賭場で壷を振って、旦那衆を喜ばせたんさ。

百々一家の伊勢屋では
お辰が壷を振って、島村一家の桐屋ではおりんが壷を振って、二人の女壷振りの噂は他国まで知れ渡って、境宿の名物になっちまった。おりんが弁天なら、お辰は吉祥天だって言い出す者が現れて、いつの間にか、吉祥天のお辰ってえ通り名が付いちまったよ。弁天と吉祥天のどっちが勝ったってえ事アなく、どっちの賭場も大賑わいさ。

伊三郎の事はおりん姉さんに任せて、俺たちゃ、堅気の衆をしっかりと味方に付けるために、ちょっとした揉め事が起こりゃア、すぐに飛んで行って解決してやり、村のためになる事にゃア進んで協力したんさ。

うめえ具合に、いつも騒ぎを起こしている文蔵がお辰に夢中になって、つまらねえ喧嘩をしなくなったんは助かったぜ。お辰の方は、おりん姉さんに負けられねえと壷振りに真剣になってるんで、色恋沙汰には興味を示さねえが、文蔵の事を嫌えじゃねえようだ。二人がうまく行ってくれりゃあいいと、俺アひそかに思ってるんさ。

侠客 国定忠次一代記

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