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2006年2月14日 (火)

盃を貰おうと思ったら、断られちまったよ

高倉健~「幸福の黄色いハンカチ」     幸福の黄色いハンカチ

国定忠治の無頼日記.7   文政9年冬~17歳

俺ア覚悟を決めて栄五郎親分に、子分にしてくれって頼んだぜ。

盃を貰えると思ったのによお、断られちまったよ。

俺を助けるために、田部井村の名主と本間道場の先生と玉村の親分が苦労してくれて、何とか、捕まらずにすむらしいんだ。

おふくろもかなりの銭を使ったらしい。

みんなが俺のために苦労してんのは、俺を堅気に戻すためだって言うんだ。

みんなのためにも、もう一度やりなおして、まっとうな生き方をしろ。博奕打ちなんかになろうなんて思うなよって言われちまったよ。

でもよお、俺ア、栄五郎親分の任侠気(おとこぎ)に惚れちまったのよ。

栄五郎親分は30半ばの男盛りで、おめえさん方の時代で言やア、高倉健さんてことだんべえな。

俺もあんな親分になるって決めたのさ。

俺は諦めねえよ。

俺ア重五郎親分に子分にしてくれって頼んだぜ。

重五郎親分は子分にしてやってもいいが、栄五郎親分の許しがなきゃダメだって言うんだ。

俺アもう勝手に修行する事に決めて、三下奴(さんしたやっこ)たちと一緒に働く事にしたんさ。

三下奴たちは驚いていたぜ。俺の事を勝手に、大前田一家の身内だと勘違えしていやがった。

栄五郎親分に怒られると思ったが、親分は何も言わなかった。しょうがねえ野郎だと思ってるに違えねえ。

しばらくして、重五郎親分に呼ばれて、俺の事を預かる事に決まったって言われた。

子分になれるのかと思ったら、子分になるにゃア、三下奴を一年から二年はしなきゃアならねえって言われたよ。しかも、一番下っ端の三下奴だとよ。それでもいいなら修行させてやるって言うんだ。

俺ア考えたけど、しょうがねえって思ったんさ。下っ端からのし上がっていくしかねえってな。

俺ア三下奴になる事に決めたぜ。

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